粟津温泉へは加賀インターチェンジで北陸自動車道を降り、国道8号線で向かいますが、途中には加賀藩というお土産店や九谷焼のお店もありますが、それほど観光地といった雰囲気も無い道を進みます。
何の変哲も無い交差点を右折して粟津温泉に向かいますが、粟津温泉に近づくまではこれもまた温泉地といった雰囲気はありませんでした。
粟津温泉街に入りますと道路が狭く昔からの温泉地に来たという雰囲気はあるのですが、お土産屋が軒を連ねているといった温泉地ではありません。
温泉地を散策するといった雰囲気の温泉地ではなく、宿泊した温泉旅館でゆっくりと温泉を楽しみ売店でのお土産を買うのが一番です。
そのため宿泊します温泉旅館は館内で十分楽しめるところをお薦めします。
粟津温泉街の狭い道を進みますと奥の方に法師はありますが、旅館よりも手前に駐車場がありますので旅館が近くにあることがわかります。
車を法師の玄関先に停めますと担当の方が寄ってきて車は預けてチェックインです。
玄関で靴を脱ぎスリッパに履き替えてお茶室に進みます。
私たちは楽天トラベルで事前に支払いや名前を登録してあったからかチェックインの手続きはまったくしませんでした。
玄関を入って正面にある庭園を眺められる部屋で座りながらお茶とお菓子を頂きます。
私たちの前にも数名の方が庭を眺めながらお茶を頂くには一番良い場所に座っていらっしゃったので、私たちは別の場所を選んで座りました。
私たちの後から来た団体の方も自分たちで座る場所を選び、座り終えましたらお茶とお菓子が運ばれてきました。
自由に座った後にお茶とお菓子が運ばれてくるといったシステムなのでしょう。
運ばれて来たお茶とお菓子を頂き終わり部屋から出ますと仲居さんに部屋まで案内されます。
私たちは法師へのチェックインが午後3時ころでしたが、団体旅行の方も同時にチェックインしたこともありあまりゆっくりとお茶をすることが出来ませんでした。
団体旅行客を取らない高級旅館のゆっくりとしたプライベート感のあるといった雰囲気は残念ながら感じることが出来ませんでした。
法師の宿泊料金が週末でも2万円台ですから、以前は高級旅館であった老舗旅館の雰囲気を今ではリーズナブルに少しだけ感じたいといった方には良いと思います。
日本の老舗旅館で庭を眺めながらお茶を頂くことで滞在が始まるといった儀式を楽しむには良かったと思いますが、形式的なものだなと私は感じてしまいました。
私たちが宿泊したのは秋の館でしたから玄関からはかなり距離があります。
老舗旅館ですからバリアフリーということは考えられていませんので段差も結構あります。
正面玄関からは一番奥にあるといった位置にある建物で最上階の8階までエレベーターで上がりました。
エレベーターは建物の両端に2基ありますのであまり待たされることはありませんでした。
今回は3世代6人の家族旅行で部屋は3室用意してもらいましたが、並びで3室頂けました。
部屋に案内されますと浴衣のサイズの確認と簡単な館内の案内がありましたが、お茶のサービスはありませんでした。
仲居さんが帰った後に部屋の確認をしましたら部屋にある配膳室にお茶菓子とお茶セットがあるではありませんか。
お湯も沸いていましたので自分たちでセットしろということかなと思い自分でお茶を入れました。
仲居さんは若い方でしたから夕食と朝食の時間と、夕食時の追加料理、通常では置いてないスパークリングワインを用意して欲しいとのリクエストなどで頭がいっぱいだったのかもしれません。
当日は少し肌寒いかなと感じる雨模様でしたが、省エネのためか部屋の空調は作動していなくこちらも自分で弱く暖房を入れました。
法師温泉では年間を通して一番予約の多い部屋ということで秋の館をえらびましたが、部屋の広さは十分でした。
ただし老舗旅館ということもあり古さは感じるものでした。
普段は畳の部屋では生活していないため掘りごたつがあったのはとてもありがたかったです。
トイレはウォシュレットが付いていましたから良かったです。
洗面所にはスキンローション、ヘアトニック、ヘアリキッドが用意されていました。
ただしタオルが無く、タオルはお風呂で使うものが1枚用意されているだけですから朝などは朝風呂に入浴で使った濡れたタオルを使うことになり不便でした。
部屋にはユニットバスがあるのですが、ほとんど使われないためか開けた瞬間にカビなどの臭いがしてとても使える状態ではありませんでした。
部屋の間取りは2室はおなじでしたが、1室は4.5畳の茶室のような部屋とソファーの置いてある部屋がありました。
最上階の8階でしたから眺望はとてもよく楽しむことができました。
部屋内には貴重品を入れる金庫もあり、ビールやジュースが入っている冷蔵庫、テレビがあります。
ビールは中ビンで1本750円、ジュースやコーラは1本378円となっていました。
部屋でパソコンを使用しましたが、携帯を充電したりしますとコンセントがあまり無いため不便でした。
今回の宿泊はリーズナブルな設定の季節の会席にアワビの踊り焼きが付いたプランでした。
食事の内容はこれで十分だと思いました。
アワビはまだ生きていましたし、意外と大きなものが用意されました。
アワビは踊り焼きで食べたのですがとても美味しかったです。
それと気になっていた活えび踊り食いのプランがありましたので、活えびは追加料理でお願いしました。
一人にえび2匹で1,575円となりました。
活えびはおいしかったのですが、自分で頭を取って皮をむいて食べなければなりませんので面倒でもありました。
次回は活えびはいらないと正直なところ感じました。
やはりお薦めはアワビと思いました。
お刺身は新鮮でおいしかったです。
飲み物はスパークリングワインで乾杯したかったのでリクエストしましたら、業者から取り寄せてくれたのですが、食事の時に運ばれてきたのはまったく冷えてない状態のものでした。
ワインを冷やすサーバーを持ってきてくれるのかなと思ったのですが、用意をしてくれる気配も無かったので常温のスパークリングワインを飲むこととなりました。
これははっきり言ってまずいスパークリングワインとなってしまいました。
さらに驚いたことにワイングラスを6個持ってきたのですが、ワイングラスのサイズや形が違うのです。
6個のワイングラスが揃わないはずが無いのでそういったことまで気を使われていないということだなと感じました。
さらにグラスを配りますと、なんとグラスの1個に前の方が使用した際のリップグロスがべったりと付いていたのです。
自動の洗浄機で洗っても取れていなかったのでしょう。
グラスを用意する際に普通は気が付くと思うほどの汚れだったのですが・・・・
さらに驚いたことに仲居さんにグラスが汚れているから交換してほしいといいますとあまりにも汚れたグラスを見て笑うだけで、お詫びの言葉も無く部屋から出て行き新しいグラスを持ってきました。
同行者も「普通は申し訳ありませんの一言ぐらいあるのに変わった仲居さんだね」と言っていました。
この常温で運ばれて来たスパークリングワインは7,560円でした。
せっかくの料理がこのままでは台無しと感じましたので、フロントに急遽電話して「冷えた白ワインを至急持ってきて」とお願いしました。
運ばれてきたのはチリワインでこちらはしっかりと冷えていましたので美味しく頂くことができました。
このチリワインは6,500円でした。
朝食もおかずがしっかりとあっておいしいものでした。
朝からイカのお刺身もありご飯がすすんでしまいます。
食事に関してはスパークリングワインの件はあきれましが、それ以外はリーズナブルなプランでも満足のいけるものでした。
法師のお風呂は雰囲気も良く、ゆっくりお湯を楽しめるものでした。
洗い場の数もあり、一部の洗い場は水周りが古いためか温度調整やシャワーの量が少ないところがありましたが、あたらしい器具になっている場所では快適にお湯が使えました。
サウナも楽しめますので温泉で日ごろの疲れを癒すことができます。
お風呂のお湯は源泉掛け流しではなく循環式兼用となっていますが、これはお湯を清潔に保つためだということです。
露天風呂もありますが露天風呂はあまり広くなく、浴場前にあった庭に無理やり露天風呂を作ったという幹事が否めません。
大浴場の雰囲気が良いのでわたしはこちらでゆっくりお湯を楽しむことができました。
法師は自家源泉を3つ持ち粟津温泉でも屈指の湯量を誇るそうです。
泉質は無色透明のナトリウム硫酸塩泉塩化物泉で美容と健康に効きそうです。
ギネスブックに認定された開湯以来1300年の世界最古の名湯を楽しめます。
洗面には化粧品やドライヤーも備わっていますし、風呂上りに飲む冷水も用意されています。
今回の宿泊プランには貸し切り風呂の利用がセットされていましたので利用してみました。
利用申し込みはフロントでするのですが、大浴場でスタッフの方がフロントに電話をしてくれて予約を取ることができました。
予約時間前に行ったのですが、私の前には利用されている方がいなかったので時間前に入浴することができました。
通常はこの貸し切り風呂の利用は40分で2100円とのことですが、私は有料でしたら利用しなかったでしょう。
貸し切り風呂の位置は売店の横の階段脇にあり、こんなところにといった場所が入り口でした。
中に入りますと少しカビ臭かったですし、床も一部が腐っているためか柔らかく歩くたびにぺこぺこしていました。
脱衣所や浴室の雰囲気はかなりレトロで時代を感じます。
老舗旅館ということで古さを楽しめる良さはあるのですが、メンテナンスがもうすこしされていたらと感じる箇所があります。
お風呂からは庭の景色が楽しめるようになっていますので明るい時間での入浴がお薦めです。
法師の大浴場にエステの広告が表示されていましたので、受けてみることにしました。
エステの時間は食事後に温泉を楽しんでからと思い、午後10時からにしました。
じつはここでも事件が起きたのです。
1室は食事後にお布団のセットがされていなかったのです。
食事後に部屋に戻りしばらくしてから入浴したのですが、一向にお布団がセットされていなかったのです。
エステをお願いしたので、部屋でエステをするために布団が用意されていないのかなと思ったのですが、エステのスタッフが部屋に来た際に布団がまだ用意されていないことに気が付いてスタッフが布団の用意をしてくれました。
実はエステ中にフロントから布団の敷き忘れの電話が入り、エステスタッフの方が「こちらで準備させていただきました」と皮肉たっぷりにフロントに伝えていました。
エステをお願いしていなかったら夜10時過ぎまで布団の用意がされないいった状況だったのです。
夜10時からのエステでしたから全身ではなくフェイシャルとパックのみとしました。
料金はフェイシャルが9,000円、パックが2,000円となっていました。
スタッフの方はエステの際に肩こりのツボ押しなどもしてくだしましたのでとても快適でした。
次回から温泉旅行には旅館でのエステを行うようにしようと感じさせてくれるほど良いものでした。
チェックアウトに関してもトラブルがありました。
今回は楽天トラベルでの申し込みで宿泊料金はすでにポイントとカード支払いでしたから、飲み物、追加料理、エステ、入浴税の支払いを行う必要がありました。
支払い料金は総額で4万円以上あったのですが、実際に請求されたのは4千円ほどしかありませんでした。
おかしいなと思い聞きますとポイントで支払い済みにになっていますとのこと。
勝手にわたしの楽天ポイントから引いたのかと思い問いただしましたらスタッフの入力ミスでしたのこと。
朝のチェックアウトの混む時間でフロントスタッフは2名ほどでしたから忙しいことから間違ってしまったのでしょうか。
4千円ほどだけ支払って帰ればよかったかな・・・・
チェックアウトに時間がかかったため正面に廻してもらった車は邪魔にならない位置に移動されていました。
まあおかげで朝の法師の正面の景色を撮ることができましたが。
今回の法師の宿泊は老舗の高級旅館の対応を楽しみにして訪れた面もあるのですが、事件が3回もありましたので、あまり褒められたものではありませんね。
老舗旅館といえどもリーズナブルに宿泊できたということは、それだけのコストカットをしているのでしょうか。
手厚いサービスを望んでいるわけではありませんが、トラブルはせっかくの旅行には大きなマイナスとなります。
楽天トラベルでお客様の声に対して回答していることはとても良いとおもいますが、実際の利用者の法師の評価は「3.95」と低いことにも表れているのではないでしょうか。
回答数も241件と数も多いので参考にできる評価だと思います。
立地、部屋、風呂、食事の評価は4点以上なのですが、サービスと設備・アメニティが4以下となっていることからもサービスが思った以上に良くないという方が多いのでしょうか。